良い現状把握が結果を出すコンサルティングの第一歩

コンサルノウハウ

コンサルティングの契約開始とともにまずコンサルタントがすることとして、クライアント先の現状把握があります。
現状の状態を正確に把握することから全てがはじまります。
現状を正確に把握することができないと本当の意味でのクライアントの課題を見つけることはできませんし、課題を間違えて捉えてしまうとコンサルティングの成果を出すこともできませんので、クライアントに良い変化を起こすこともできません。

ここでは結果を出すためのコンサルティングの現状把握について詳しくご説明します。

現状把握は納得いくまで丁寧に事実中心に行う

現状把握はコンサルティングをしていくための第一歩になります。
現状をどのように捉えることができるかによってクライアントの課題が変わってきます。
現状把握を正確にできないと、コンサルティングにおいてプランを立てて実行フェーズに入っても途中で見逃していた問題が出てきて中断を余儀なくされたり、現状の状態を捉え間違えたことで見当はずれの結果になってしまうことがあります。 

現状把握はヒアリングしつつ事実を追いかける

現状把握を具体的にするにあたっては、ヒアリングをしつつ、事実を追いかけることが大切です。
コンサルティングの契約直後はまだまだクライアントの社長との信頼関係もできていないことも多いです。
現状把握を丁寧にしていくことで、社長との信頼関係を築いていく機会にもなります。
そのため社長の理解(ご経歴、創業からここまでに至る話、社長の正確、好き嫌いなどまでトータルに)のためのヒアリングも必ずするようにしましょう。
ただ、やはり関係値が浅いことで社長が本当のことを言ってくれないということもしばしばあります。
そのため、信頼関係構築を目指しつつも、合わせて正確に現状を把握するために事実を見ていくことがとても大切です。

事実というのは、たとえば、財務諸表、直近の販売や営業状況の数字、社員の離職率、お客さんのリピート率など様々な会社経営の状態を見る数字です。
コンサルタントは基本的に数字を押さえます。
この数字部分も実際の数字を出してもらうことが大切です。
社長が何となくの数字を言うことがありますが、かなり適当だったり、実際数字とズレていることもありますので、正確に出していただいてください。
このあたりの数字を聞いていると、多くの中小企業でそもそも数字を把握していないことが結構あります。
この数字をそもそも把握していないことが問題だったりしますので、現状把握を通じて課題がぽろぽろ見えてきたり、現状把握を進めていく中で会社の状況が綺麗に見えるようになっていくので社長も喜んでくださることもあります。

現状把握のためのヒアリングシートを用意

どの会社であっても現状把握のための内容、項目というのは近いものになっていきますので、コンサルタントはクライアントの現状把握をしやすくするために、質問項目をはじめ用意していただきたいものをあらかじめヒアリングシートなどの形でつくっておけると、クライアントからしてもしっかりしているなという印象を持っていただけますし、とても相互に効率的になります。
弊社の場合には、事前にヒアリングシートをお送りして記載していただいたり、ヒアリングしながら質問にお答えいただいたり使い方はクライアントに合わせています。

現状把握で押さえておきたい2つのこと

そもそも現状把握をなぜするのか?というと下記の2つのためです。 

・クライアントの重要課題を見つけること

・クライアントのリソースなどを把握し具体的なアクションプランを作る

この2つのために現状把握をします。

クライアントの重要課題を見つけること

クライアント先には多くの課題がありますが大切なことはそれらの課題というのは、表面的に起きている現象のことが多く、その表面的な現象を改善、解決しても課題は解決しないことが多いということです。
つまり根本的な課題を改善、解決する必要があります。

そのため、ヒアリングなどの現状把握を通じながら、このクライアントであれば何が最も重要な課題、問題なのか?を問いながら見極めていく必要があります。 

コンサルタントは経営者の言う問題、課題を信じてはいけない

も合わせてお読みください。

クライアントのリソースなどを把握し具体的なアクションプランを作る

もう1つ大切なこととして課題が見つかったとしても、最後にはその課題を解決してクライアントに良い変化を生み出さなければいけません。
クライアント毎に持っているリソースなどが異なりますのでクライアントのリソースなどに応じて実際に何をどこからやっていくべきなのか?という課題解決のためのアクションプラン、実行プランを考える必要があります。
このアクションプラン、実行プランにおいて最も効果的なプランを考えるために現状把握が不可欠なのです。
リソースの把握が甘かったり、おろそかにしてしまうとアクションプランが独り歩きしたり、到底このクライアントのリソースにおいては実行できない頭でっかちなプランになってしまうことがよくあります。

ここで言っているリソースというのは、お金、ノウハウ、商品、サービスなどの分かりやすいものから、会社全体のビジネスモデルの完成度、社長の想い、実行力、社員の状態(忙しさ、会社へのロイヤリティ、成長意欲など)など、会社を実際に前進させる上で必要になってくる要素を指しており、丁寧に把握をしていく必要があります。

良い現状把握が間違いなく結果を出すコンサルティングに繋がっていきますので、現状把握を大切にされてください。

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