コンサルタントはクライアントと賢さを競ってはいけない

コンサルノウハウ

コンサルタントの仕事はクライアントの変化を実現することに尽きます。
コンサルティングの過程の中で、コンサルティングの目的を間違えてしまったり、経験不足、未熟であることから立ち位置、コミュニケーションを間違えてしまって本末転倒なコンサルティングをしているコンサルタントがいます。

たとえば、

・自らの正しさに固執したり
・クライアントを敵のような見立てをし自らのほうが賢いことに固執したり
・論破しようとしたり
・自らの手柄だとアピールする

このようなコンサルタントがいます。
コンサルタントがクライアントと賢さを競ってしまうなんて言語道断なわけですが、どのようなことを意識してやっていくべきかご説明します。

コンサルタントは主役でなく黒子

コンサルタントは主役では間違いなくありません。
クライアントが納得をして、気持ちよく意思決定をして、行動が変わり、数字変化を起こすことを実現することが良いコンサルタント、コンサルティングなわけです。
コンサルタントは黒子です。
どのような形であってもクライアントの変化を実現するという目的から逆算をしてコンサルティングのプロセスを丁寧にしていく必要があります。

手柄をアピールしたい未熟なコンサルタント

たとえば、コンサルタントが提案していた考えなどをクライアントが最初は採用してくれなかったものの、時間をかけてクライアントがコンサルタントの提案を採用したとします。
このときにクライアントはコンサルタントの案でなく、本当かどうかはおいておいて、もともと自社でも同じことを考えていたと言ったとします。


経緯はどうであれ、結果はコンサルタントの提案が採用されたわけなのでとてもよい結果なわけです。


しかし、「いやいや、これは私が提案した内容で御社は考えてもいなかったですよね?」という感じの前提でクライアントに何かを言ってしまったり、態度に出してしまうコンサルタントがいるわけです。


本当はクライアントは何も考えていなかったとしても、結果がよければそれでよいわけです。
コンサルタントが手柄をアピールしても誰にとってもよいことはありません。
コンサルタントは自らの考え、アイデア、提案がどのような形であってもクライアントが納得をして、気持ちよくやろうという状態をうまくつくることができたらよいのです。


コンサルタントもそのようなつもりはないと思いますが、自らが主役であるとか、目立とうと少しでも思ってしまうとこのような承認欲求が間違えた形で出てしまうわけです。
黒子に徹するということが大切です。

自らの考えの正しさに固執してしまう

経験があまりなく未熟なコンサルタントは、コンサルティングの目的を間違えてしまっています。
自分が主役だと思ってしまっている節があり、クライアントの考えよりも自らの考えのほうが優れていることを主張し続けてしまうことがあります。
もちろんクライアントに迎合するわけではありませんし、本当にコンサルタントの考えが良いときもあるでしょう。


ただその際に、感情的になってしまったり、目的を間違えてしまってはよくないわけです。
感情的というのは、自分の考えが正しいと思っているため、なぜ何度言ってもわかってもらえないのかということがストレスになっていき、ついつい失礼なことを言ってしまったり、クライアントの考えを尊重せずに否定してしまったりというコミュニケーションの失敗のことです。

コンサルティングはディスカッションで勝つことではない

コンサルティングはディスカッションが目的でなく、クライアントが納得して、気持ちよく行動に移して、結果を変えることに尽きますので、たとえコンサルタントの考えが正しくても、実行までのプロセスにおいてクライアントが納得して、気持ちよく前に進める状態をつくることもコンサルタントの重要な力なわけです。
コンサルタントとクライアントの考えが違うことはよくありますが、その際に一方的に自分の考えばかり主張して押し切っても、クライアントの納得感、気持ちよさはそこにはないかもしれません。
モヤモヤ感や納得感が薄くなってしまうと行動、実行部分で必ず止まってしまう原因になり、コンサルティングの目的が達成できないことになってしまいます。


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