二流の戦略、一流の行動力、超一流の改善力
常に意識している行動の基準があります。
それは、「二流の戦略、一流の行動力、超一流の改善力」ということです。
これが、結果を出している士業経営者の基準です。
戦略とは
戦略を立てるという行為は、いわば行動を起こす前に、どのような作戦で戦っていくのかを頭の中で考えることです。
僕の考えでは、戦略の優先順位が一番低いのです。
なお、ここでいう優先順位は、自分の時間をどのくらいかけるのかという意味合いです。
行動力とは
行動力は、立てた戦略を実行に移す力です。
どんなによい戦略でも、行動が伴わないと意味がありませんよね。
また、行動したとしても、1か月でやり切るのと、3か月かかるのとでは、わけが違います。
行動力とは、その内容だけでなく、スピードなども大きく関係します。
改善力とは
そして、最後に改善力です。
戦略を立て、迅速に行動を起こしたところで、間違っていることもあります。
いつまでも間違った戦略の下で行動を続けても仕方がありません。
無駄どころか、損をしてしまうことになります。
そこで一番必要になるのが、改善力です。
改善力とは、戦略と行動を常に見直して(検証・チェックして)、素早く効果的に修正する力です。
今の時代は、柔軟に変化できないと生き残れません。
外部の環境変化はものすごく速く、その変化スピードについていくためには、一度は決めたこと(戦略)であっても、すぐに見直し、改善・修正する必要があります。
もし、自分の戦略を超一流だと認識し、改善力は二流だとしたらどうなるでしょう?
超一流の戦略を6か月かけて作り上げたとします。
綿密な戦略と戦術を組み立てるのには時間がかかるはずですから。
確かに、その戦略は6か月前には通用したかもしれません。
しかし、6か月もあれば、外部環境は変わります。
そうすると、この戦略はあまり効果的でないか、場合によっては経営破たんにまっしぐらとなる可能性さえあります。
一方、二流の戦略、一流の行動力、超一流の改善力だとどうなるでしょう。
大まかなイメージですが、こんなふうになります。
まず、戦略はざっくりと時間をかけずに立てます。
次に、その戦略が正しいか否か検証できる程度に、スピーディに行動します。
ここで見直しをかけ、思っていたような結果が出ていれば、戦略と行動の大筋は悪くないと判断できます。
そして、一層の成果を出せるように、戦略・行動を微修正しながらも続けていきます。
万が一、あまり結果が出ていない場合には、戦略・戦術、あるいは行動が間違っていることがわかりますので、大きく改善しなくてはなりません。
なお、この検証を正確に行い、改善の方向を定めるためのツールが必要です。
最初から完璧な戦略を求めてはいけません。
試行錯誤を繰り返して、戦略を成長させていくイメージで取り組むのをお勧めします。
やってみてから検証・改善すればいい
僕はこの「二流の戦略、一流の行動力、超一流の改善力」という行動基準を、事務所経営のあらゆることに適用していました。
とにかく、やる前に考えすぎないこと。
まずはやってみること。
そして常に検証と改善を続けることです。
やってダメなら、何が問題なのか分析して、よくなるように改善をしていけばいいのです。
行動→検証・改善→行動…というサイクルを小刻みに速く回すのです。
僕の事務所では、新しいホームページをよく作っていました。
その時も、じっくり考えて最高の設計図を作ってから、制作に移ったりはしません。
まずは、サイトを作って公開し、お客様から寄せられた意見などを聞いて改善していき、完成形に近づけていきます。
その他の施策も考え方は同じです。
お金や時間は無限にはありませんので、結果を出すための最短かつ最速の方法をとらなくてはいけないのです。