士業のサービス価値と価格の関係性

士業

会社設立25,000円にクレーム

開業当時、先輩たちからメールが来て、「こんなに安い金額で会社設立をやらないでくれ」と言われました。
でも果たしてこの会社設立25,000円が安いのかということをぜひ知っておいてほしいです。
僕たちは確かに会社設立で25,000円しかお金をもらっていませんでした。

 

たとえば100社会社設立を僕たちのところに依頼してくれたとします。
そうすると、半分の会社さんが、会社設立の依頼に加えて、資金調達の依頼をしてくれていました。
100社設立依頼のお客様がくると、その100分の50の会社さんが資金調達の依頼があったということです。
そして50社依頼してくれた資金調達のうち80%のお客様が融資に成功します。
ですので、100社のうちの半分の50社の80%なので、40社の方々が資金調達を成功されて、僕たちはそのお金を報酬としていただくことができていたわけです。

 

会社設立の単価は25,000円ですが、資金調達の単価は会社設立に比べてこの6倍ぐらい高く、約15万円でした。
高いと50万ももらっていたケースもあるのです。
でも平均すると約15万ぐらいです。

 

50社のうちの80%である40社が融資に成功するので、40社×15万円で600万円の売上になります。
会社設立の売上というのは25,000円の100社、それに足すことの600万円の売上を足して100社で割ると。
実は1社からもらっているお金は25,000円ではなくて、実は融資の売上も合わせると1社から大体85,000円のお金をもらっていることになるのです。

 

当時僕が会社設立25,000円でスタートしたときに、周りの先生から、「安くやらないでください」といったかんじでクレームみたいなものが来ました。
その先生たちは6万円とか5万円とかで会社設立をやっています。
僕はその半分ぐらいの値段でやっていました。

 

でも、実は1社さんからもらっているお金は、「安くやらないでください」と言われていた先生よりも、全然高い単価でもらっていたんです。
場合によっては2倍ぐらいの単価をもらっていました。
だから、僕からすると、安くやっているわけではありませんでした。
この先生たちビジネスわかっていないなって思っていました。
実はその先生のところよりも僕のほうがお客様からもらっている単価は高いので、なにが安いんだろうって思っていました。

 

もう1個言ってしまうと、会社設立の業務の数というのが、僕たちとしてはKPIとしてすごく大切だったわけです。
5万円とか6万円の中途半端な金額でやっている先生たちというのは、極端なこと言うとお客様がほとんど来ないんです。
安くもないですし、別に、それに高いわけですが、高さに見合う事務所なのかというとそういうわけでもない。

価値はお客様の数から生まれる

結局価値は、なにから生まれるかというと、お客様の数から価値が生まれるわけです。
金額が微妙でいて、なおかつお客様の数ももっていないわけなので、自分の事務所の価値がないサービスをやっている事務所が圧倒的に多いのです。
その事務所にお客様が依頼をする理由がないのです。
価値も大きくなっていかないです。
僕からすると、実は25,000円で十分でした。
なぜかというと、100社やるためにはKPIが赤字でもいいと思っていたからです。

 

でも、結果として気がついたら資金調達の依頼を、設立の依頼をしてくれた半分の人が依頼してくれていて、実は結果として単価もほかの会社設立やっている人よりも高い。
僕たちのところにはお客様がめちゃめちゃ集まってきてくれています。
だからほかの事務所がもっていない価値っていうものが身についていくわけです。
ほかの事務所よりも決定的に強い循環をもっていたわけです。
でもこのきっかけは、すべて「会社設立を25,000円でほかの事務所よりも安くやる」ということです。

 

その結果1社からもらっている単価は高いし、僕たちの価値も増えていると。
これがいわゆる会社設立の設立がフロント
商品といわれる所以です。

 

会社設立の依頼から融資の依頼だけでなく、ほかにもたくさんの依頼があります。
会社を作るときに印鑑が必ず必要になるので、よかったら印鑑作りませんかといって、それを置いておくだけでほとんどのお客様が僕のところで印鑑を買ってくれます。
面倒くさいからですね、ほかで買うのが。
実は印鑑1個売れるだけで5,000円とか6,000円とか利益が事務所に入ってくるような仕組みがありました。
そうすると1社当たりの単価がまた上がりますね。
単純に25,000円じゃなくて実は印鑑が売れるだけで3万円以上の単価になっていたりします。

 

あと税理士さんが顧問契約を探している人いたら紹介してくれって言って、紹介契約するケースがたくさんあります。
税理士さんに1社企業をご紹介すると、高いと20万円の紹介料がもらえるわけです。

 

こういうのを合わせていくと、結局1社あたり僕たちが会社設立したお客様からもらっているお金というのは、実は10万円の単価になっていたりするわけです。
視点が狭い人とか、ある種自分の利益とか目先の利益しか考えていない人というのは、お客様から選ばれません。


どのタイミングまでの売上も含めて、売上としてとらえるのか
っていう、この視点もすごく大切だと思います。

士業
user_scをフォローする
Smartクラウド コンサルティング
タイトルとURLをコピーしました