1,200社超の中小企業向けに経営のコンサルティングをずっとしてきました。
そのコンサルティングの経験の中で自社のコンサルティングの変化をはじめ、多数のコンサルタントのご支援の中で売れているコンサルタントと売れていないコンサルタントの違いということをまとめてみました。
ゴール、方法が明確になっているかどうか
売れているコンサルタントと売れていないコンサルタントの違いとして、コンサルティングのゴール(=クライアントの変化+期限)をしっかりと示すことができているかどうかがまずあります。
良いコンサルタントほどゴールが極めて明確です。
コンサルティングのゴールとは、貴方のコンサルティングを受けると何がどうなるのか?というクライアントの変化のことです。
また、ゴールには必ず期限が必要です。
期限がないというのは、何を、どのようにしたら、どうなるのかということがコンサルタント自身、体系的、論理的に整理されていないということをあらわしています。
たとえば、「半年間で〇〇という変化を起こします」ということが必要です。
このようにコンサルタント自身が自身のコンサルティングのノウハウについて、しっかりとゴールを示すことができるかどうかはとても売れる、売れないに影響をします。
コンサルティングという無形サービスを有形のプロダクトにしている
売れているコンサルタントというのはコンサルティングをプロダクトにしています。
プロダクトとは、クライアントのゴール、そのゴールの実現方法が体系的、論理的に整理をされ、動画、音声、テキスト、様々なツールなどをはじめ有形の形になっていて、コンサルタントの稼働がなくとも、クライアントが何をどこからはじめていき、どのように進んでいけばよいのかが分かる状況のことと弊社は定義をしています。
プロダクトとはコンサルティングという無形のサービスを、最大限、有形の形にして見えるようにしていることを言っています。
売れないコンサルタントはコンサルティングを当たり前に無形サービスとしています。
無形サービスなので、クライアントからしたら依頼をした後でないとどうなるかがわからない、コンサルティング自体がブラックボックスになっているわけです。
ブラックボックスになっているためコンサルタントも、クライアントも双方とても説明、理解もしにくい状況にあります。
コンサルティングという無形のサービスを有形にし、最大限、見えるようにすることがとても重要になります。
プロダクトができることによるメリットは巨大なものがあります。
コンサルティングをプロダクトにできたときのメリットを下記ご紹介します。
クライアントの理解度が段違いとなり、説明工数が激減する
多くのコンサルタントはコンサルティングメニューとして〇〇について、△△についてとか、1時間〇万円、月額〇〇万円のようなメニューを持っていることがよくあります。
しかし、このコンサルティングの中身として何をしていくのか?というと、結局は個別対応となってしまっているケースがほとんどです。
個別対応というのは結局どのようなゴールを、どのくらいの期間で、どうやってやるのか?がクライアント任せになってしまうため、クライアントとして依頼する・しないということがとても決めにくいわけです。
先にも書きましたがコンサルティングの中身がブラックボックスになっているということです。
プロダクトの発想として最も大切なのは、このブラックボックスを一切なくし、すべて見えるようにすることなのです。
プロダクトが出来上がるととても明確な、客観的なものとなります。
プロダクトをしっかりと決まった通りのフレームでつくることができると、クライアントに対してとても説明がしやすくなります。クライアントもとても理解がしやすくなります。
たとえば、弊社の01組織クラウドというプロダクトを例にします。
01組織クラウドは、「社長がいなくても勝手に回り業績が上がり続ける仕組みをつくること(ゴール)を実現するプロダクトになっています。
体系的・論理的にわかりやすくまとめた弊社のノウハウを惜しみなくご提供し、1年間かけてゴールを実現していきます。
01組織クラウドの詳細はこちらご覧ください。
プロダクトがないコンサルタントの場合、クライアントに話を聞きつつ、ニーズを確認しながらコンサルティングの内容を決定していくわけですが、この場合にはとても手間と相当な実力が必要になります。
コンサルティングの依頼後にイメージの違いが起きて、解約原因やストレスの原因になることがよくあります。
また、クライアントとしても何もないところから、困っていることを話したりするよりもたたき台(プロダクト)があることで、気が付いていなかった課題に気が付いて話をしやすくなったり、プロダクトの説明を聞いたことでイメージが具体化されて、こういうことはできますか?など話が前にとても進みやすくなります。
プロダクトがなく、何もない、具体的でないということは相互にとてもやりにくいわけです。
01組織クラウドのご説明をすると、話を聞いてくださっている経営者より様々な質問やご感想をいただくことができます。
プロダクトが先にあることで見込みのクライアントとの話がとても進んでいくわけです。
PDCAサイクルを回せ、属人化を防ぐことができる
プロダクトができることでブラックボックスだった無形サービスのコンサルティングが有形に変わるわけです。
このことによってクライアントからみた際には、有形になっているので、コンサルティング(=プロダクト)にとても信頼ができたり、説得力がそこに生まれるわけです。
ノウハウの説明を聞いて体系的、論理的で、かつ形になっていて、見たり、確認することができ、それらが優れていたらクライアントはどう思うでしょうか?
このプロダクトを利用してみたいとなるわけです。
プロダクトを1回つくることができると、プロダクトを起点としてどんどんPDCAサイクルを回していくことができます。
プロダクトは体系的につくることが必要なので、プロダクトの利用者が増えれば増えるほど、体系的にプロダクトの不足部分や課題が見えやすくなります。
その不足部分や課題に対して、また、よりこうしたらわかりやすいとか、役に立てるというノウハウを様々な形で継ぎ足すことをしていくわけです。
結果としてどんどんプロダクトは成長していきます。
プロダクトがないと完全にコンサルタント自身に経験、ノウハウが紐づく属人化を生んでしまうようになります。
プロダクトによってクライアント数を〇倍増できる
無形サービス、個別対応のコンサルティングと異なり決定的に生産性が上がります。
そもそも新規契約の獲得工数も大幅に下がります。
ご依頼いただける確率、説明の時間など全て改善できます。
また、契約後においても、プロダクトは提供の仕方、やること、スケジュールまで含めて規定をしていきます。
そのことによって無形サービス、個別対応のコンサルティングと異なり、基本的にはクライアントに合わせるというよりも、クライアントにプロダクトに合わせてもらうことになるため、数多くのクライアントを持つことができます。
個別対応のコンサルティングの場合には、そもそもゴールが不明確だったり、抽象的だったりするため、毎月何をするのか、どうなったら成功なのかが決まっていなかったりするため、その場対応で頑張ることをし続けることになります。
契約継続のためにどんどん新しいことを提案したりしないと契約が切れてしまうのではという不安感や、経営者からのオーダーに対して何でもできますとなっていたりするので、実際はできないのにとても多くの時間をかけて準備をし何とかしているということがあります。
そもそも新規契約の獲得工数もとても高く、様々な意味においてとても生産性が低いわけです。
自分でなくプロダクトを売れる
決定的に強いプロダクトができると今までと異なりプロダクトを紹介すれば売れることを体感していくことになります。
売れていないコンサルタントほどプロダクトがないので、見込みの経営者などに会った際に、自分の紹介(自分のパーソナルな部分など)が主となってしまいがちです。(折り畳み型の名刺などでパーソナルな情報をめちゃめちゃ書いているなど。)
コンサルタントは会社、経営者の問題解決をするわけで、経営者からすると頼りになる存在です。(頼りになる存在だと思われないといけない=契約にならないわけです。)
コンサルタントはこの頼りになるということを何をもって実現するのかといえば、当たり前ですがコンサルタントのノウハウになるわけです。
パーソナルな情報でこの頼りになることはなかなか実現できません。
つまりコンサルタントは見込みの経営者とのやりとりの中で自然な形で自分のノウハウを伝えることができないと、良い形でコンサルティングの依頼になっていくことはなかなか起きないということです。
この点でプロダクトの有無というのは、自分のノウハウの紹介を自然な形でできるかどうかということにも大きく関わりますし、また、体系的、論理的に、シンプルに説明できるところまでプロダクトがブラッシュアップされているかがとても肝になるわけです。
経営者というのは直観と論理をあわせもっています。
研ぎ澄まされたプロダクト(ゴールと、その理路整然とした実現方法)を聞くと、直観的にも論理的にもとても反応をします。
もちろん、パーソナルな自己紹介を否定しているわけではありません。
ただパーソナル(趣味など)な話をしていても核心にはなかなか迫れないわけです。
自己紹介の目的は最終的にプロダクトが売れるためにあるわけです。
この目的から逆算をして、どこから、何を言うのかストーリーをつくっていくことが必要です。
プロダクトがあることで、自分(パーソナル)を売るという遠回りなことから、最速最短で契約になる流れをつくることができます。
コンサルティングのメニューが多すぎないか
売れないコンサルタントほど何でもできるということで様々な分野、テーマを扱ってしまいます。
ホームページを見ていて様々なテーマの研修内容を書いている人など結構います。
絶対的な武器となるゴール(分野、テーマ)を持つことなく何でもできます、と言うことは絶対にやってはいけません。
このようにしてしまうコンサルタントの背景にはメニューをたくさん持ったほうが仕事になるのでは?という発想があります。
これは完全に逆効果です。
たとえば、ステーキ・そば・ラーメン・刺身・オムライス・とんかつと何でもあります、というお店と、一品勝負で看板メニューのお店があるとしたらどう思いますか?
前者の場合にはそもそもおいしそうに感じませんし、前者の形でそれぞれの単価を高くすることはできるでしょうか?これは誰でもわかりますが難しいわけです。
なぜなら価値がなさそう(おいしくなさそうなのに高くはできない)だからです。
また、何でもできるとしていて、たとえば実際に様々な相談がきたとします。
相談のテーマが様々なので、1社1社個別に対応をしなければならず、ノウハウの蓄積もできませんし、実際のコンサルティングという納品面も非効率な構造になります。
結果として全ての効率が悪く、とても安い金額で仕事をすることになってしまいます。
下請けや作業代行的な発想になっていないか
コンサルティングではなく実際は作業代行をしているだけということがよくあります。
作業代行が悪いという意味ではないのですが、作業代行は労働集約性がとても高く、肉体労働なわけです。
個人事業でコンサルタントをやっている人が作業代行になってしまうと、高い単価はもちろんいただけないのに(依頼している会社は作業の代行、アウトソースしていると思っているので)、労働的稼働だけがとても多くなるということになりがちです。
関与できる社数もすぐに限界がきてしまい、忙しいのに儲かることもなかなかありません。
続けていると下請け的な構図にどんどんなっていき、自分の自己肯定感も下がっていってしまい、コンサルタントとしてうまくいく構造とは遠ざかっていってしまいます。
コンサルタントは知的労働者であることを絶対的に意識してください。
手を動かすことを全部否定しているわけではありませんが、貴方のコンサルティングの理想はどのようなものか、その構造をしっかりと意識して行く必要があります。
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