コンサルティングをしていく中でクライアントの様々な問題、課題に直面をしていき、それらの改善、解決に取り組んでいくことになります。
問題、課題の中で、クライアントの弱みや短所の改善に目を向けてコンサルティングをすることもあるのですが、大きく言えば、弱みや短所の改善のコンサルティングでは良い結果を出すことはなかなかできません。
なぜならば、弱みや短所が改善してもそれは他社と比較をして普通や当たり前のレベルになったという話に過ぎず、それらの改善の結果として、クライアントの会社が大きく前進するかというなかなかそれはないということなのです。
強みや長所を徹底的に伸ばすコンサルティングをする
物質的にも、精神的にも社会がこれほどまでに成熟化し、コモディティ化した時代において、ちょっとした違いというのは消費者からしたらほとんどその差はわかりません。
つまり選ばれる理由にはなりません。
何となくちょっとうまくできていないと思うような弱みを改善できたところで、それが消費者に与える影響は果たしてどのレベルなのか?を考えてみてください。
弱みや短所が改善されても普通や並みのレベルになるだけで競争力を持つわけではないということです。
コンサルタントは当たり前にコモディティ化した時代における状況を理解しておく必要があります。
徹底的に強みや長所にフォーカスをあてる
コンサルタントとしてクライアント先の弱みや短所に目を向ける以上に、強みや長所に目を向けましょう。
強みや長所を徹底的に伸ばすことが会社経営、特に中小企業というリソースが決定的にないという条件においては最も合理的な方法になります。
中小企業はリソースが本当にありませんので、一点突破でニッチな領域においてNO1を目指すことが基本戦略となります。
この基本戦略のベースには自社の強みや長所をとにかく伸ばす、弱みや短所はある意味諦めるということが必要なわけです。(もちろん看過しえない弱み短所は最低限のレベルに持ち上げる必要はあります。)
2つの強みや長所について
強みや長所をいざ伸ばそうとなった場合、よくあることですが、社長から自社の強みがよくわからないと言われることがあります。
ここで理解しておいていただきたいことは、強みや長所には2つあります。
クライアントの社長が認識している強みや長所と認識していない強みや長所です。
認識している強みや長所は考えやすいですが、認識していないことも多々ありますので、コンサルタントは現状把握などを丁寧にしながらクライアント先の強みや長所を見つけていくことをします。
強みが強みでない場合もある
社長が認識している強みや長所の場合も、客観的に見て本当に強みや長所と言えるかを検討することも必要になります。
弊社の経験上、社長の言う強みや長所がそう思えないということがしばしばあるからです。
何かしら強みや長所はあるものですが、なかなか見当たらない会社もたまにあります。
そのような場合には、社長と一緒に強みにすることを一緒に決めて、商品やサービスをつくりなおしていただくということからやることもあります。
ここでは、弱みや短所ばかり見るのではなく、また弱みや短所が改善されても大きな結果を生み出すことは構造としてしにくく、コンサルタントはクライアントの強みや長所を見るようにしてNO1の状態をつくっていくということを理解しておいていただけるととてもコンサルティングがしやすくなると思います。