コンサルタントの仕事は、クライアントに気づきを与えて、意識、行動を変えて、数字結果を変えることです。
コンサルタントの一般的なイメージとして、コンサルタントは話すことがとてもうまいと思われていることがしばしばあります。
コンサルタントにとって話すこともとても大切な力なのですが、コンサルティングの構造を見ていくと話すことよりも聞く力のほうが大切だということがわかります。
ここではコンサルタントにとってなぜ聞く力が大切なのかをご説明します。
コンサルティングの目的は数字変化
コンサルティングの最終目的はクライアント先の数字変化を起こすことになります。
数字変化を起こすことができなければコンサルティングの価値はないと思っています。
クライアントの数字変化を起こすために、コンサルティングということをしていくわけです。
クライアントの数字変化を起こすためには、クライアントの行動変化が不可欠になります。
クライアントが動かない限り数字変化は起きないわけです。
そのため、コンサルタントはクライアントを動かすことが必要になります。
クライアントが動くためには何が必要か
クライアントが動くためには何が必要でしょうか?
大きくは下記の2つだと思っています。
・この選択で良いという自信、納得感など
この2つが必要だと思います。
コンサルタントはこの2つの両方、または、片方をクライアントに提供しているわけです。
クライアントも人間なので、ただ正しいでは動かない
ただし、この前提として、クライアントがコンサルタントのことを信頼して、コンサルタントの話を聞くということが絶対に必要になります。
コンサルタントの言うことがどんなに正しいことであっても、クライアントがこのコンサルタントのことは信頼できない、何か偉そうで嫌いだと思われてしまうと動いてくれるわけがないのです。
成果の出せないコンサルタントほど、クライアントはお金を払ってコンサルティングを依頼し問題を解決したいので当たり前に無条件で動いてくれる、と思っています。
しかし、実際はそんな簡単なことはありません。
コンサルタントが最も苦戦をする場所がクライアントを動かすということになるのです。
ノウハウなどが優れているかどうかということを気にしがちですが、コンサルタントにとってとても重要な力はノウハウ以上にクライアントを動かす力だと思っています。
信頼関係はクライアントの話を聞くことから
コンサルタントはコンサルティングの目的として数字変化を生み出すために、クライアントを動かす必要があり、そのためには、信頼関係が欠かせなかったわけです。
信頼関係をつくっていく第一歩は相手の話を聞くということに尽きます。
自分の話を真剣に聞こうと思ってくれている人に対して、多くの人は良い印象を持ちます。
話を聞いても結論は同じだからとか、コンサルタントからしたら有益でない話で時間がもったいないからと聞くことが真剣にできないとコンサルティングにおいては成果を出せません。
クライアントは自分の置かれている状況や困っていることなどを真剣に話を聞いてくれたことで、同じ結論であっても納得感や関係ができているため受け入れることがしやすくなるのです。
コンサルタントは正しいことを考えながら、クライアントが動いてくれるかどうかということ、そのための信頼関係を常に意識して育んでいくことが欠かせないわけです。
まずはクライアントの話を聞くこと、聞く力からすべてがはじまっていくということです。
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