士業は業務を絞ることで利益率や紹介率が高まる

士業

圧倒的な専門家になること

どんな依頼も受けて、とても効率の悪い士業事務所が多くあります。


そこに失敗の原因の1つがあります。


一般的に士業事務所には、安定して依頼が来ません。


そうするとどのようなことが起きるのでしょうか?


お客様が来ない
→仕事がない
→事務所の実績、売上が上がらない
→お客様を呼ぶための集客の要素が増えない+資金がないので集客源を多様化できない
→お客様は依然来ない

という「負のスパイラル」に陥ってしまい抜け出せません。


こうなってしまうと、一般的な士業は、みんな同じ行動をとります。


どんな種類の依頼であっても、どんなに安い料金でも、仕事を取りに行きます。


赤字覚悟。
まさにジリ貧状態です。


こうなってしまうと取り返しがつかなくなってしまいます。


士業経営者としてやるべきことの第一が「集客」でした。


合わせてもう1つやってほしいことがあります。


それは同業者を寄せ付けないほどの
「圧倒的な専門家」になることです。


圧倒的な専門家になるためには、専門業務を絞ること。
もっと言えば、専門にすると決めた業務以外の依頼は断ることです。


一般的な士業がするように、まったく知らない業務を、ゼロから学んで依頼を完遂することは非常に大変なことです。


しかも、あなたが引き受けた業務は、もしかすると、その業務の専門家でも手こずる難しいケースの案件かもしれません。


駆け出しの士業には、業務の難易度も判断がつかないのです。


まして、その依頼を完遂することは不可能です。
仮にできたとしても、完全な赤字になるくらいの時間や精神的なプレッシャーを感じることになります。


しかも、あなたがたまたま引き受けた業務は、それっきり二度と依頼が来ない可能性もあります。
1回きりの業務のために、何十時間もの時間を使うのは非常に無駄な話です。

お客様がいなくても、割引には走らない

ここで、「よし、わかった。専門業務以外は断ろう!」と、あなたが決めたとします。


その時、もうひとつこだわってほしいことがあります。


それは売り上げが上がらなくて苦しいからといって、依頼を取るためになりふりかまわない割引をしないことです。


1つの依頼を完遂するためには、どんな案件であってもそれなりの時間と「リスク」がかかります。


お客様からいただくお金と、自分の使う時間とを引き比べて、割に合わないようなら、その依頼は断ったほうがよいでしょう。


ちなみに、ここで言う「リスク」とは何でしょうか?


お客様とのトラブルのことです。
それもたいていの場合、こちらに非があるものです。


トラブルの多くは、士業の知識不足、そこから発生する説明不足から起きます。


お客様の依頼の多くは、状況的に大変シビアなものがほとんどです。
たとえば、「来週までに会社を作らないと、取引を打ち切られる」といった状況で、
お客様は士業に相談に来ます。


そんなシビアな状況下では、決してミスは許されません。


ミスをすると怒られるとか、そんな単純なことではすまないケースもよくあります。
事務所の存続にかかわるリスクなのです。


リスクを軽減する意味でも、割に合わない依頼を無理して引き受けてはいけません。


さて、本題に戻りますが、割引をしてはいけない理由は2つあります。

事務所のブランド価値を高める

士業のほうから、すぐに料金の割引を口にしてしまうようでは、お客様に交渉の主導権を握られてしまいますし、仕事に自信を持っていないように感じさせます。


あなたは、専門業務のプロであり、その道で一流を目指さなければなりません。


高級なブランド品は、安易な割引などしませんよね?
割引すると、ブランドイメージが壊れてしまうからです。


また、ブランドの価値を高めることと、専門性を高めることには相乗効果があります。


会社設立業務の一流ブランドだとお客様の目に映るのは、やはり会社設立を専門にしている事務所です。
専門家としてのノウハウを蓄積していて、サービス品質も高いだろうと期待してくれます。


そうやって依頼が増え、より多くの専門案件を経験すると、業務の効率が上がり、効率がよくなった分を料金に還元すれば、無理な割引とは違って、サービス品質は高く保ったまま価格は安いという結果を生むことができます。


それがまた、多くの士業事務所の中で異彩を放つ存在になることにつながります。

時間を効率的に使うため

割引をしてはいけない理由のもう1つは、割に合わないのなら断ればいいから。
そうやって生まれた時間を集客のために使えばいいからです。


1件、1件の依頼は言うまでもなく大切ですが、割に合わない1件を、たいして集客のしくみができていないときに引き受けても、次につながらない上、さきに述べたようにリスクを背負い、ブランド価値を傷つけるデメリットがあります。


そんな割に合わないことに時間を使うくらいなら、集客のために時間を使って、割引をしなくても依頼してくれるお客様から依頼がくるしくみを作ればいいだけの話です。

依頼を断ることで、すばらしい好循環が起きる

ここまでお話ししたことをまとめましょう。

 

・一つの業務に絞って、ひたすらその業務をこなしてください。
(専門とする業務の依頼がくるように、集客を最優先にします)

 

・集客が安定しますと、どんどん取り扱い件数が増えていき→実績→信頼→ブランド化へと発展します。

 

・それはまた、業務の効率化にもつながって、どんどん1件あたりにかかるコスト(特に時間)が下がっていきます。
(依頼をスピーディーに完遂できることは、お客様にとっても大きなメリットになりますよね)

 

・効率化と同等以上に大きなメリットが、効率化して生まれた時間を、集客に充てることができるということです。専門とする業務の依頼を取るための集客に時間を使って、専門分野で圧倒的な実績を出すことが大切です。

 

あなたがすべきことは、専門でない業務の実務を勉強することなどではなく、集客方法や専門業務のやり方を一層効率的にすることです。

 

そのために、専門業務以外の仕事は断ってください。


「いやーでも、せっかく依頼してくれるのに、断るなんてもったいない」と思われる方もいると思います。


確かにそうです。


この場合、僕は自分が依頼を引き受けることははしませんが、知り合いの専門家にお客様を紹介します。


ここが重要です。


お客様を他の士業の先生などの専門家に紹介しているうちに、
紹介を差し上げた相手から、あなたの専門業務のお客様を紹介してもらえるようになります。

業務を絞ることで生まれる好循環

会社設立のみしかやらない

→会社設立の効率性が徐々に上がってくる

→ノウハウが蓄積され、スムーズなサービス提供ができるようになる

→お客様の満足が上がる

→紹介や実績が増える

→会社設立の件数が増える

→一層、効率的で良いサービスになる

→会社設立で圧倒的な実績ができる

→自信がつく

→プロとして認知される

→他の事務所と差別化ができる

→一層の依頼が来る

 

という好循環をつくりましょう。

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